てんかんの患者さんでは、突然、ひきつけたり、ボーっとしたり、意識がおかしくなったりします。こうした発作は、脳の神経細胞が異常な電気的興奮を起こすことによって生じます。てんかん発作は、繰り返し起こるのが特徴です。そのため、1回だけの発作では、通常はてんかんという診断は下されません。
てんかん発作の型は、脳の病的な電気的活動が、脳のどの場所に生じるかによって異なります。そのため、きわめて多様な発作型が知られていますが、多くの場合、1人の患者さんには1種類ないし数種類の発作型しか生じません。人によって、発作を起こす場所が決まっているからです。
「てんかん発作」の症状は、脳の電気的な興奮が起こる場所によって様々ですが、主な発作症状には、下記のようなものがあります。
- 手足をガクガクと一定のリズムで曲げ伸ばしする
- 手足を突っ張らせ、体を硬くする
- 短時間の意識消失が、突然生じる
- 全身や手足が、一瞬ピクッとする
- 急に動作を止め、ボーっと虚脱する
- ふらふら歩き回る、手を叩く、口をもぐつかせるなど、意味不明な動作を繰り返す